私は現在、歯科矯正をしています。
実は、以前から歯並びは気になっていました。
「もう少しきれいだったらいいな」
とは思っていたものの、矯正にはまとまった費用がかかります。
見た目をきれいにするために、そこまでのお金をかけるか。
そう考えると、なかなか決断できませんでした。
そんな私が、今は矯正をしています。
矯正費用が安くなったわけではありません。
私の中で、矯正治療の「価値」が変わったからです。
そして振り返ってみると、子どもたちが10年以上予防歯科へ通い続けている理由にも、まったく同じことがありました。
患者は、サービスがあるから動くのではない。
「それが自分にとって、どんな意味を持つのか」を知ったときに行動する。
これは、歯科医院のWEB発信を考えるうえでも、とても大切なことではないでしょうか。
「このままでは歯が削れていくかも」で私は動いた

私の場合、噛み合わせが深い状態でした。
いわゆる「過蓋咬合」です。
ただ、歯並びが気になっていても、
噛み合わせが深いことで、自分の歯にどんな影響があるのか
までは知りませんでした。
歯科医院で説明を受け、この状態が続くことで歯に負担がかかり、歯がすり減る可能性があることを知りました。
そこで初めて、
「このままは嫌だ」
と思ったのです。
私の中で矯正が、
「歯並びをきれいにするためのもの」から、
「今ある自分の歯を、できるだけ守るための選択肢」に変わりました。
同じ矯正治療なのに、です。
金額が下がったわけでもありません。
その治療が自分の未来にどんな意味を持つのかを知ったことで、私はお金を払ってでも治療したいと思うようになりました。
子どもの予防歯科も、最初は「虫歯にしたくない」からだった
一方、子どもたちは小さい頃から予防歯科へ通い、10年以上になります。
最初の理由はとても単純でした。
私自身が歯科治療で苦労してきたからです。
自分の子どもには、そもそも虫歯で苦労してほしくない。
そう思い、まだトラブルがない頃から予防歯科へ連れて行くようになりました。
現在まで、子どもたちは虫歯なく、歯並びもきれいな状態で成長しています。
でも10年以上通う中で、私自身の「予防歯科」の捉え方も変わりました。
「予防=虫歯予防」だけではなかった

予防歯科へ通い始めた頃の私が求めていたのは、ほぼ「虫歯予防」でした。
でも通い続ける中で、虫歯だけを見てもらう場所ではないことを知りました。
歯の生え方。
乳歯から永久歯への生え替わり。
歯並び。
噛み合わせ。
成長していく口の中を、継続して見てもらえる。
もちろん、
「予防歯科に通えば、歯並びがきれいになる」
ということではありません。
歯並びや噛み合わせには、さまざまな要因が関係します。
それでも、小さい頃から継続して診てもらうことで、歯の生え方や噛み合わせなどの変化を確認し、必要なタイミングで相談することができます。
私自身が今、大人になって矯正しているからこそ、
「虫歯がないときから、口の成長を見てもらう」
ことの価値を以前より強く感じています。
だから、虫歯がなくても通う。
10年以上続けています。
サービスは同じ。「知っている価値」が変わると行動が変わった
私自身の2つの経験を並べると、共通点があります。
私の矯正
歯並びが気になる
↓
でも高額だから踏み切れない
↓
噛み合わせによる将来のリスクを知る
↓
「このままは避けたい」
↓
矯正を決断
子どもの予防歯科
虫歯にしたくない
↓
予防歯科へ通い始める
↓
歯並びや噛み合わせなど、口の成長まで継続して見てもらえる価値を知る
↓
「健康な今から診てもらいたい」
↓
10年以上継続
矯正治療そのものが変わったわけではありません。
予防歯科のサービスが途中で変わったわけでもありません。
私が「その先にある価値」を知ったことで、行動が変わったのです。
院長先生には「当たり前」。でも患者は知らない
ここからは、歯科医院を経営されている方に考えていただきたいことがあります。
院長先生にとって、
噛み合わせが歯に与える影響。
子どもの頃から口腔内を継続して診る意味。
定期管理を続ける意味。
こうしたことは、当たり前の知識かもしれません。
でも患者は知りません。
私自身がそうでした。
「過蓋咬合です」と言われることと、
「この状態が続くと、自分の未来に何が起こる可能性があるのか」
まで理解することは違います。
「予防歯科があります」と知ることと、
「なぜ、虫歯がない今から通う意味があるのか」
を理解することも違います。
患者が知りたいのは、診療メニューの名前だけではありません。
「このままだと、どんな未来が考えられるのか」
そして、
「今から取り組むことで、どんな未来を目指せるのか」
そこまで伝わって初めて、専門家の知識が患者にとっての「価値」に変わるのではないでしょうか。
その「未来」、GoogleマップとHPから見えていますか?

私が矯正を決断したのは、
「この歯科医院では矯正ができます」
と知ったからではありません。
「私にとって、なぜ矯正する意味があるのか」
を知ったからです。
子どもたちの予防歯科も同じです。
「予防歯科があります」ではなく、
なぜ健康なときから通う意味があるのか
を知ったから、10年以上通い続けています。
だから歯科医院のWEBでも、
「予防歯科」
「小児歯科」
「矯正歯科」
という診療メニューを掲載するだけではなく、
その診療によって、どんな未来を避けられる可能性があるのか。
どんな未来を目指すことができるのか。
そこまで患者の言葉に翻訳して伝える。
それが「選ばれる理由」になるのではないでしょうか。
患者が動かないのは、その診療に価値がないからではありません。
まだ、その価値を知らないだけかもしれません。
院長先生には見えているその未来。
GoogleマップやHPを初めて見た患者さんにも、見えていますか?
